おかげさまで創業110年
しあわせは、いつもの中にある。
「撮影料金を払いますので撮ってください」という依頼が来てちょっとビビってる、
しあわせや 田尻木材株式会社 四代目半の田尻でございます。
お盆にちょっと体調を崩した小太郎クン。
ずいぶん元気になりました。おやつの要求が前より厳しくなった氣がしますが・・・(汗)
と、ちょっと大風呂敷を広げたテーマですが、氣楽に書いていこうと思います。
祈念梁、と我々が呼んでいるイベント。
記念、ではありません。
祈念、想い願いを梁に込める、という意味でこちらの字を使っております。
(まぁ、正確に言うと梁ではなくて棟木なんですけどね。屋根のてっぺんに入る木材です)
もうこういうことを始めて10年以上経っています。
この祈念梁だけじゃなくて、しあわせやの家づくりでは、いろんなところで写真を撮らせていただくことがあります。
(あ、もちろん写真が苦手な方は言ってくださいね)
完成してから10年前後になるお家で、子供部屋の間仕切り工事をしてます。
2階に上がってみるのは10年ぶりだったんですけどね。
そしたら、こんな写真が階段の途中に飾ってあるんですよね。
お家をつくっている途中の写真です。(祈念梁じゃないですけどね)
この写真だけじゃなくて、リビングまわりには家族の写真がいっぱい飾ってありました。
そしてその写真の中の、かなりの枚数が、私たちが家づくりの最中に撮った写真。
他の写真はご自分たちで撮ったスナップ的な写真ですが、
家族が全員で写っている写真は、私たちが撮った写真がほとんどだったように思います。
写真に写っているお子さんたちはもうみんな大きく成長していて、
一番上のお姉ちゃんなんかビックリするぐらいキレイになっちゃって・・・
さすがに今の年齢になると家族写真って撮らない年頃だと思うんですけれど、
あの頃の家族の写真がリビングにあるってのは、もう日常的、当たり前のことだと思うんですよね。
当たり前だから、きっと、
その写真のありがたみとか価値って、普段の生活の中では意識することってないですよね。
約14年前、ウチに来たばかりの小太郎クン。
赤ちゃん、とは言いませんが、まだホント小っちゃかった。
コイツが今、シニアになってるんだよなぁと思うと、なんともいえないフクザツな氣持ちになりますね(笑)
ご家族の写真。
今はきっとその価値が忘れられていて、そこにあるだけなのかもしれません。
でもたとえばですよ。
上のお姉ちゃんが進学して家から離れたときとか、
たとえば結婚して名字が変わったときとか・・・
この家族写真は、また違う目で見られるんじゃないのかなぁ。
あの頃から10年分の成長をされた家族と、
あの頃のままの写真の中の家族を見比べて、なんとなくそんな事を感じました。
あの当時より今の方が、写真は身近になりました。
スマホの出現で、自撮りが圧倒的に楽に出来るようになりましたし、
へたなデジカメで撮るよりスマホの方がきれいに撮れちゃうことだってありますよね。
だけど、家族写真は別かな、って思ってます。
家族がスマホで自撮りする写真も、そりゃそれでいい。
でも誰か他の人が、しっかりしたカメラで、和やかな雰囲気の中で撮ってあげた写真は、
これはこれでまたいいものだと思うんです。
そしてそんな写真は、普通ご家族の中ではどのくらいあるでしょうか?
家族旅行?七五三?
そう多くはないと思うんです。
私は、家族の想い出写真は、多くても困らないんじゃないかなって思ってます。
私たちしあわせやは、家をつくる会社です。
平たく言えば、家を売っている会社、と言ってもいいでしょう。
(家を「売る」って表現、あまり好きじゃないんですが)
でも私たちスタッフの中では、もうひとつ売ってるものがある、と思っています。
それは、
「家づくりの最中の、家族の想い出」
家が出来上がったとき、まだその住んでもいない家なのに、
その家にまつわる家族の想い出がいっぱい出来ている。
住んでもいないのに、もうその家に愛着が湧いている。
そんな家に暮らすのは、しあわせなことなんじゃないでしょうか?
勝手な想いかもしれませんが、私たちはそう考えているんです。
写真を撮らせていただくことが多いのは、そのためなんですね。
家はなんのためにつくるのでしょうか?
私たちは、「しあわせに暮らすため」につくるんだと思っています。
いい家に住めば、家族がしあわせになれるのでしょうか?
広い家に住めば、高額な家に住めば、高性能な家に住めば、
いい材料でつくった家に住めば、環境に優しい家に住めば、
家族がしあわせになれるのでしょうか?
もちろんそれらが関係ないとは申しません。
でも、それだけでは足りないような氣がします。
いや、足りないわけでもないのかな?
でも、私たちが「買ってもらっている」と思っている、
「家づくりの最中の、家族の想い出」があった方が、
私はしあわせに暮らしていただけるような氣がしているんです。
そんな家づくりって、素敵なんじゃないかな。