おかげさまで「ちょうど創業115年」
しあわせや 田尻木材株式会社 四代目半の田尻でございます。
家づくりのご相談を受けていると、時々お客様からこんなご質問をいただくことがあります。
きっと、他社さんの話を聞いたり、インターネットで調べたりすると、
いろんな「〇〇工法」とか「△△という特別な素材」なんていう情報がたくさん出てくるから、
気になるんでしょうね。
結論から先にお話ししますね。
私たちしあわせやでは、あえて特別な工法や、特殊な材料を積極的に使うことはしていません。
私たちがつくるのは、ごくごく普通の「木造軸組工法」の家です。
「え、そうなの?こだわりはないの?」って思われるかもしれませんね。
もちろん、家づくりのプロとして、一級建築士として、たくさんのこだわりはあります。
でも、そのこだわりは「特殊であること」には向いていないんです。
今日はその理由について、少しお話ししますね。
実は私、今から20年以上も前に自宅を建てているんです。
当時の私は、建築の技術的なことにすごく入れ込んでいましてね(笑)。
「最高のこだわりを集めて、高価な材料や特殊な工法を採用すれば、絶対にいい家ができるはずだ!」と信じて疑いませんでした。
いわば、私の家は実験住宅みたいなものだったんです。
でも、20年以上住んでみて、ふとこう思うようになりました。
「本当にこれで良かったんだろうか?」
住み心地に大きな不満があったわけではないんですが、
なんだか「これでよかった」とは感じられず、
余計なコストをかけてしまったな…という気持ちが拭えないんです。
この経験を通じて、私は大きなことに気づかされました。
それは、
ごく普通に手に入る一般的な材料や工法でも、基本に忠実に、
丁寧に仕事をしてあげれば、十分に高性能で快適な家はつくれる、ということ。
特殊な必殺技みたいなものに頼らなくても、
家の基本性能をきちんと高めることの方が、よほど大切なんだってね。
そして、もう一つ、こちらの方がもっと大切な理由です。
それは、お客様が建てた後も、末永く安心して暮らせるようにするためです。
家は建てて終わり、ではありません。
何十年も住み続けていく中で、必ずメンテナンスや修理、リフォームが必要になります。
ここで、ちょっと想像してみてほしいんです。
縁起でもない話で申し訳ないんですが、もし、私たちしあわせやが倒産してしまったら…?
その時、あなたの家がものすごく特殊な工法や、特別な材料でつくられていたらどうなるでしょう。
たぶん、他の工務店さんでは直し方が分からなかったり、
修理できてもものすごく高額な費用がかかってしまったりするはずです。
私は、そんなことでお客様を困らせたくない。絶対に。
私たちが目指しているのは、建てた後もずっとお客様の家を守り続ける「家守り」の精神です。
だからこそ、万が一のことがあっても、
地元のどの工務店さんでもメンテナンスができる「普通の家」が良いのです。
これは、お医者さん選びに似ているかもしれません。
「ウチは〇〇という特殊な治療法しかできません」というお医者さんより、
「あなたの症状をしっかり診て、一番合った治療法を考えましょう」と言ってくれるお医者さんの方が、なんだか安心できませんか?
「じゃあ、しあわせやの特徴って何なの?」と聞かれると、
私はいつもちょっと答えに詰まっちゃいます(笑)。
あえて言うなら、「特徴がないのが特徴」なのかもしれません。
私たちの家の見せ所は、特殊な材料を使うことじゃなくて、ごく一般的な材料で、
いかにしてお客様の暮らしに合わせた性能やデザイン、使いやすさを実現するか、という部分なんです。
家づくりって、結局は「モノ」だけで満足は決まらないと思うんです。
それよりも、どんな想いで、誰と一緒につくったか。
家づくりの過程で生まれた「思い出」や「愛着」が、住んでからの満足度を、もっともっと大きくしてくれる。
だから私たちは、お客様と一緒になって、二人三脚で家づくりを進めていきたい。
あなたのために、本当に良かった、って言っていただける家を、一緒につくりたいんです。
ということで、
しあわせは、いつもの中にある。