近年、ワンフロアに生活スペースが集約されている平屋が注目されています。
千曲市で家づくりをお考えの方の中にも、平屋を建てたいと思われている方もいらっしゃるでしょう。
平屋には、家事動線が確保しやすかったり、バリアフリー性が高いといったさまざまメリットがあり、建築棟数が増加傾向にあります。
そこで、今回は、千曲市で新築を検討されている方に向け、平屋がおすすめの理由や平屋を建てるメリットを解説していきます。さらに、千曲市を含む長野の平屋の実例もご紹介していきましょう。
平屋には、「バリアフリー性が高い」「家事動線を確保しやすい」「生活スペースがワンフロアに集約されている」などの特徴があり、昨今は幅広い層から人気が高まっています。実際、国土交通省が発表している「建築着工総計調査」を見てみると、全居住棟数が横ばいなのに対し、1階建て（平屋）の建築棟数は増加傾向にあることがわかります。
出典：国土交通省「建築着工統計調査」を加工
平屋が人気な主な理由として挙げられるのは「重厚感のある見た目」や「家事動線の確保のしやすさ」です。
とはいえ、平屋のどういった点が魅力なのか、そしてどのようなメリットがあるのか、いまいちわからない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、平屋が人気な理由と平屋を建てる3つのメリットをご紹介します。
平屋は大きな基礎と屋根が特徴であり、間取りによっては重厚感のあるファサードを作ることができます。また、どのような屋根の形状にするかによっても見た目が大きく変わるでしょう。
たとえば、平屋で片流れ屋根を選ぶと、モダンなテイストを吹き込むことができ、和モダンな雰囲気に仕上がります。そして、寄棟屋根にすることで、重心を低く見せることができ、邸宅感のある重厚さを演出できるでしょう。
2階建てや3階建てなどの複層階層の建物とは異なる雰囲気を味わえることから、近年平屋の人気が高まっていることがうかがえます。
平屋は、家事動線を確保しやすいのも人気の理由の一つです。同じ階にキッチンやお風呂、洗面台やトイレ、寝室や洋室が集約しており、ワンフロアで生活スペースが完結していることから、家事動線を確保しやすくなります。
複層階層の家の場合、上下移動が必然であることから、家事のしにくさがデメリットとして挙げられることも少なくありません。しかし、平屋は生活スペースがすべて同じ階にあるので、上下移動がなく、家事をしやすいのがメリットです。
2階建てや3階建ての複層階層の建物であれば、吹き抜けを設けて、開放感のある空間を作ることが可能です。一方、平屋の場合は屋根形状を活かした勾配天井を作れるのが魅力の一つといえるでしょう。
勾配天井とは、屋根の勾配に合わせて斜めに作った天井のことであり、通常の天井よりも高さを作れることから、開放感のある空間を実現できます。一般的な吹き抜けとは異なり、室内から屋根の形がわかるので、平屋は複層階層の建物とは違った楽しみがあるのが魅力の一つです。
平屋は、一般的に①冷暖房効率が悪くなることがある、②採光が取りにくい、③広い土地が必要、などがデメリットといわれることもあります。
ここでは、平屋のデメリットを具体的に見ていきましょう。
平屋はワンフロアの面積が大きくなるので、冷暖房効率が悪くなるケースがあります。とくに1台のエアコンだけで運用する場合、どうしても空調が届き切らないところが出てしまって、温度ムラが生じてしまう可能性も少なくありません。
エアコンは、できるだけ温度ムラをなくそうと、より強いエネルギーで稼働することから、通常よりもエネルギー消費量が増えてしまい、結果的に電気代が高くなってしまうことがあります。
とはいえ、断熱性や気密性によって冷暖房効率が変わるので、高断熱・高気密の家に仕上げられれば、冷暖房効率を高められます。つまり、家自体の性能を高められれば、平屋のデメリットである冷暖房効率の悪さをカバーできるのです。
平屋の場合、間取りによっては、採光が取りにくくなることがあります。とくに南北に長い形だと、南側から自然光を採り入れられるものの、北側の部屋まで光が行き届かないことも少なくありません。
ただし、高い位置に大きな窓を設置することで、自然光が室内に入りやすくなります。また、家の形をコの字にしたり中庭を設けることで自然光を採り入れやすくできるので、工夫次第でデメリットをカバーできるでしょう。
平屋は生活に必要なスペースがワンフロアに集約していることから、ある程度の延べ床面積を確保しようとすると、面積が広くなってしまいます。そのため、平屋を建てるには広い土地が必要になるのが一般的です。
たとえば、同じ延べ床面積の建物であっても、2階建てと平屋とでは、必要な敷地面積が異なります。2階建てなら、1階が15坪、2階が15坪という設計ができるので、限られた敷地面積でも建てることができます。
そのため、敷地面積を広く取れない場合は、天井を高くしたり開放的な空間にするなどして、広く感じるような間取りの工夫が有効にはたらくでしょう。
ここからは、千曲市で平屋など新築住宅を建てようかとお考えの方の中に、千曲市の土地の価格や補助金、気候概要についてお伝えしていきます。
千曲市の土地の平均価格は、県庁所在地である長野市と比較すると1/2程度であり、上田市と比べると8割以下となっています（令和5年4月6日時点）。もちろん、あくまでも平均価格であることから、選ぶエリアによっては、そこまで価格差がないこともあるでしょう。
とはいえ、平屋を建てるにはある程度広い土地が必要になり、土地の平均価格から見ると、長野市や上田市よりも土地購入費用を抑えられるといったメリットがあります。
千曲市は新居を建てるなど新生活を始めようという方向けに、市独自の手厚い補助・助成金制度を用意しているのが特徴です。
2023年5月現在の情報によると、千曲市では、新婚世帯を対象に最大60万円まで補助してくれる助成金制度が設けられています。本助成金制度は、住宅購入費用や引越し費用などに利用することができるので、これから新築の平屋を建てる方にぴったりの制度といえるでしょう。
ただし、補助金や助成金制度は、年度ごとに内容が変わる可能性があるので、次年度以降も継続されるかどうかは、その都度自治体に確認しなければなりません。また、予算の関係で、制度自体がなくなってしまうこともあるので、制度を活用して平屋を建てたい方は早めに検討することをおすすめします。
千曲市を含む長野県では、「住宅分野における2050ゼロカーボン」を目指す取り組みから、一定条件を満たす住宅の新築工事において、最大200万円の補助金がもらえる制度が設けられています。
断熱等性能等級の基準に合わせて補助金額が異なり、ZEH基準であれば40～110万円、G2基準なら110～180万円、そしてG3基準なら130～200万円が補助されます。ただし、太陽光発電システムを設置しているかどうかや、建築に使用する木材に県内産の木材が使用しているかどうかなども基準項目にあり、どれだけの項目に満たしているかによって、補助される金額が大きく異なります。
なお、本助成金制度の詳細については、こちらをご確認ください。
千曲市の年間平均気温は約13℃であり、最高気温は約37℃、最低気温は約－10℃となっています。夏と冬の寒暖差が激しいのが特徴であり、夏は雨量が多く、冬は雪が降ることも珍しくありません。
なお、「千曲市統計書」によると、晴天や雲天の日が多いことがわかります。
※「千曲市統計書」を参考に作成
千曲市で平屋などの新築住宅を建てる場合に、ポイントとなる点を見ていきましょう。
千曲市は、夏は高温で、冬は冷え込むといように、季節通じて温度差が大きいため、断熱性と気密性を考慮した住環境作りが不可欠でしょう。
断熱性は「Ua値」という基準で評価され、その数値が低いほど、家の断熱性が良好であることを示します。高断熱性の住居では、外部の気温変動の影響を受けにくいため、居住空間の温度を安定させやすくなります。
高断熱性の家は、厳冬期においても、エアコンを活用して居室を暖房することで、外部の低温の影響を受けず、居住者が快適に過ごせます。同様に、夏場においても、外部の熱気が伝わりにくく、室内の温度を維持します。
さらに付け加えると、高断熱性の住宅は外気温からの影響を抑制できるため、冷暖房の効率が向上します。これは結果として、光熱費を節約できるという利点ももたらします。これが、高断熱性の家が魅力的である理由の一つです。
快適な暮らしを送るためには、断熱性と併せて気密性も意識したほうがいいでしょう。気密性はC値という指標で示され、数値が低いほど気密性が高い家ということになります。
ただ、気密性と聞いても、具体的にどういったものか、あまりイメージできない方も多いのではないでしょうか。わかりやすくいうと、気密性は家にどれくらいの隙間が空いているかを表した数値のことです。
つまり、C値が大きいほど、家の隙間が大きいということになります。隙間が大きいほど、外から空気が入ってくることに加え、室内の空気も外に逃げてしまいます。したがって、エアコンを使って室温を調整したとしても、気密性が低い家の場合、空気が出入りすることから、温度を維持できないのです。
また、どれだけ断熱性が高い家であっても、気密性が低ければ、外からどんどん空気が入ってきてしまうので、家を保温できません。
たとえば、外気温が－10℃のとき、暖房の設定温度を26℃に設定していたとしても、気密性の低い家の場合、外から－10℃の空気が室内に入り込んでしまうので、室温が安定しないほか、寒く感じてしまうこともあります。
そのため、これから家づくりをはじめられる方は、断熱性と併せて気密性を意識することが大切です。
ここからは、千曲市で平屋の建築実績が豊富なしあわせや田尻木材の実例集をご紹介します。
本平屋には、13.5kwの太陽光パネルが設置されています。平屋は2階建てや3階建てなどの複層階層の建物よりも、屋根の面積が大きいので、大容量の太陽光パネルを設置できるのがメリットです。13.5kwの太陽光パネルがあることで、自家消費率を高められることはもちろん、時期によっては買電よりも売電が上回ることも珍しくありません。
さらに、高断熱・高気密の平屋と大容量の太陽光パネルが合わさることで、より少ない電力消費で済ませられることから、年間を通してエネルギー収支がゼロ以下になることもあるでしょう。
本平屋は、大きな片流れの屋根に黒い外壁が合わされているのが特徴です。外にはリビングからつながるウッドデッキが設けられるほか、エクステリアにガビオン門柱が設置されるなど、たくさんのこだわりが詰まった平屋に仕上がっています。
さらに、室内にはペレットストーブがレイアウトされており、冬はペレットストーブの温もりを感じられるのが魅力です。そのほか、オーダーメイドの洗面台やホームシアターセットなど、各所にこだわりポイントがあり、唯一無二の平屋といえるでしょう。
片流れ屋根と真っ白な外壁が特徴の本平屋には、施主の要望である「お家図書館」があります。ダイニングスペースにある階段をのぼると、たくさんの本棚が設置されたロフトスペースに行くことができ、まるで図書館にいるような雰囲気を味わえます。
そのほか、キッチンにもこだわりポイントがあり、壁にはマグネットボードが仕込まれていて、写真や手紙などを飾れるようになっているのが特徴です。また、キッチンを中心に、水回りスペースを回遊できるようになっているので、家事楽にもこだわった設計になっています。
玄関前にシンボルツリーであるオリーブが植えられている本平屋は、優しい雰囲気のある白ベースの外壁とレッドシダー材がアクセントになったナチュラルテイストな外観が特徴です。
リビングスペースは採光性が高く、自然光が優しく室内を照らしてくれます。外観とのつながりを意識し、室内もナチュラルな色味をベースに配色されており、アクセントクロスやタイルによって、よりおしゃれな雰囲気に仕上がっています。
こちらの家は2階建て住宅ですが、間取りが工夫されており、まるで平屋に住んでいるかのような体験ができます。
1階部分にLDKと和室、寝室やウォークインクローゼットを配置しており、生活に必要なスペースがワンフロアに集約されています。また、インナーテラスとしても使用できる広々とした脱衣室にはカウンターが取り付けられているので、洗濯物を畳んだり、アイロンがけをしたりするスペースとしても活用できます。
近年、人気が高まっている平屋は、重厚感のある見た目や、家事動線を確保しやすいといったメリットがあります。しかし、生活に必要なスペースがワンフロアで完結することから、ある程度の土地の広さが必要であったり、延床面積が広くなるので採光性が悪くなったりすることがデメリットとして挙げられます。
とはいえ、平屋のデメリットは工夫次第でカバーできるので、平屋施工の豊富な実績のあるハウスメーカーや工務店に依頼することが大切です。
しあわせや田尻木材は、千曲市を含む長野県において、平屋の建築実績が豊富にあるので、それぞれの家族やライフスタイルに合わせたプランニングをおこなうことが可能です。千曲市で平屋を建てようと検討されている方は、お気軽にご相談ください。
林野庁：「木材利用の促進について」の情報
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