長野県で住宅を新築で建てたり、リフォームしたりする際、できれば補助金・助成金を使いたいとお考えの方も多いでしょう。
補助金・助成金を利用できれば、工事にかかる費用負担を軽減できます。しかし、補助金・助成金には色々な種類があり、それぞれに条件や申請期間、支給金額などの詳細が異なるので、注意が必要です。
今回の記事では、長野県の新築やリフォームで使用できる住宅補助金・助成金について、詳しく解説していきます。
これから長野県で新築やリフォームをする予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
なお、今回ご紹介するのは2023年までに実施された内容をもとにしているため、2024年以降は制度の名称や内容が変更になる可能性があります。
目次
補助金とは、国や県、市町村などの自治体によって交付される金銭を意味します。
長野県で新築やリフォームをする際に補助金を利用できれば、施主側の実質的な負担額を減らし、費用を抑えて家づくりを進められます。また、補助金は融資ではないので、後々返済する必要がありません。
そのため、長野県で新築やリフォームを検討している場合は、まず利用できる補助金制度がないか、確認することをおすすめします。
助成金とは、特定の活動を支援するために支給される金銭のことであり、基本的には補助金とほぼ同じ意味だと考えて問題ありません。
国を財源とする場合だと、経済産業省が主導する制度は補助金制度、厚生労働省が主導する制度は助成金制度と呼ばれることが多いです。しかし、県や市町村などの自治体が実施する制度の場合は、両者が混用されていることも多いので、それほど違いを気にする必要はないでしょう。
給付金とは、国や自治体が個人に支給する金銭のことです。補助金・助成金と同様、融資ではないので返済の必要はなく、受給者の判断で自由に使用できます。
補助金・助成金が事業者を対象とすることが多いのに対し、給付金は個人を対象とすることが多いです。しかし、基本的に補助金・助成金と大きな違いはありません。
長野県で新築やリフォームに使える住宅補助金・助成金は、以下の通りです。
それぞれの制度で、支給の条件や金額が異なるので、以下で詳細を確認していきましょう。
※2023年までは、「こどもエコ住まい支援事業」「こどもみらい住宅支援事業」がありましたが、2024年4月現在では、今後継続するか分からない状況です。
「子育てエコホーム支援事業」は、新築住宅の建築やリフォームを対象とする国の補助金制度です。
まず新築住宅の場合は、子育て世帯または若者夫婦世帯を対象に、長期優良住宅やZEH住宅を新築する場合、1戸あたり40~100万円が補助されます。子育て世帯とは、申請時点で2005年4月2日以降に出生した子がいる世帯です。また、若者夫婦世帯は、申請時点で夫婦いずれかが1983年4月2日以降に生まれた世帯を指します。
続いてリフォームの場合は、断熱改修や子育て対応改修、防災性向上改修などの条件に合致する場合に一定額が補助されます(補助額の合計が5万円未満の工事は対象外)。
詳細は「子育てエコホーム支援事業」をご参照ください。
「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業(ZEH支援事業)」は、環境に優しくエコなZEH住宅を対象に、それを建てる個人や業者を支援する、国の補助金制度です。
ZEHとは、高い断熱材などによる省エネと、太陽光発電などによる創エネを兼ね備え、エネルギーの収支が実質ゼロになるような住宅を指します。
ZEHにも満たす基準によって種類があり、ZEH支援事業では、ZEH・Nearly ZEH・ZEH Oriented のいずれかが満たされていれば、55万円が補助されます。また、より基準が厳しいZEH+かNearly ZEH+が満たされていれば、100万円が補助されます。
詳細は「ZEH補助金について」をご参照ください。
「LCCM住宅整備推進事業」は、ZEHより省エネ性の高い新築LCCM住宅を対象とする、国の補助金制度です。
LCCM住宅とは、家を建ててから廃棄するに至るまでのサイクル全体において、消費するCO2以上に多くのエネルギーを創出する住宅を意味します。
LCCMは「ライフ・サイクル・カーボン・マイナス」の略称であり、日本語にすると「生涯を通して炭素をマイナスにする」という意味になります。
LCCM住宅整備推進事業では、「強化外皮基準を満たしている」などの諸条件を満たした新築住宅を対象に、設計費と補助対象工事の掛かり増し費用の合計額の1/2を補助してもらえます(上限140万円/戸)。
詳細は「LCCM住宅整備推進事業 概要」をご参照ください。
「地域型住宅グリーン化事業」は、質の高い木造住宅を建て、環境負荷の低減と地域材利用の活性化を目的として実施される、国の補助金制度です。
省エネ性の高い長期優良住宅やZEH住宅で、かつ地域材を使用している木造住宅を対象として、一戸あたり140万円を上限に補助金が支給されます。
詳細は「地域型住宅グリーン化事業(評価)」をご参照ください。
「信州健康ゼロエネ住宅助成金(新築タイプ)」は、2050ゼロカーボン実現に向け、環境負荷の低い高性能住宅の建築を対象とする、長野県の助成金(補助金)制度です。
「一戸建ての木造住宅」「再生可能エネルギー設備等を設置」などの諸条件を満たした場合、最大で200万円までが支給されます。
詳細は「信州健康ゼロエネ住宅助成金|新築タイプ」をご参照ください。
「信州健康ゼロエネ住宅助成金(リフォームタイプ)」は、環境負荷の軽減を目標とした、リフォーム住宅を対象とする長野県の助成金(補助金)制度です。
長野県内に所在し、再生可能エネルギー設備等の導入検討をした住宅を対象に、リフォーム総工費の20%まで、最大100万円が支給されます。
なお、先ほど取り上げた新築タイプも含め、信州健康ゼロエネ住宅助成金は申請者が「事業者」である点にご注意ください。
詳細は「信州健康ゼロエネ住宅助成金|リフォームタイプ」をご参照ください。
「克雪住宅普及促進事業補助金」は、豪雪地帯での雪下ろし作業での転落事故防止のため、住宅の克雪化整備の費用を助成する、長野県の補助金制度です。
長野県内の特に降雪量の多い地域において、融雪型・自然落雪型・雪下ろし型の3種に相当する新築や改修工事を行うと、条件に応じて8~75万円が支給されます。
なお、克雪住宅普及促進事業補助金の申請先は各市町村となり、市町村によって補助率や限度額が異なる場合があります。
詳細は「克雪住宅普及促進事業」をご参照ください。
ここでは、長野県の住宅建築で補助金・助成金を利用する際、あらかじめ注意しておくべき点を3つご紹介します。
これから補助金・助成金を使うか検討している方は、ぜひ参考にしてください。
長野県で住宅補助金を利用する際は、その申請期間を正確に確認しておくことが重要です。
補助金には国の実施するもの、長野県が実施するもの、中には各市町村が実施するものなど、様々な種類があり、それぞれに申請期間が異なります。また、それぞれに設けられている予算額も異なるので、なかには申請数が多く、早期に締め切られるケースもあるでしょう。
そのため、使用を検討している補助金があったら、申請期間をチェックしたうえで、可能な限り早めに申請するようにしましょう。
長野県で住宅の新築やリフォームに補助金を使う場合、補助金がもらえるタイミングを必ずチェックしておきましょう。
補助金がいつ支給されるかは、制度によって異なります。たとえば着工前の手付金などを補助金で賄おうとして、タイミングが合わずにお金が工面できない、といったトラブルになる可能性があります。
そのため、補助金を工事に関する支払いに使おうと考える場合は、事前に支給スケジュールを確認し、支払いが滞ることのないように注意しましょう。
長野県で複数の住宅補助金を利用する際は、それぞれの補助金制度が併用可能かどうかを事前に確認しましょう。
補助金には一定数、併用できない組み合わせがあります。詳細は各補助金によって異なりますが、傾向としては、国の補助金同士、長野県の補助金同士などが併用できないことが多いです。
併用の可否は、ホームページの概要には掲載されていないことも多いので、併用予定の場合は、お電話などで自治体に直接確認することをおすすめします。
最後に、長野県で数多くの住宅を建築してきた工務店「田尻木材」が手掛けた、おしゃれな新築住宅を3種類ご紹介します。
これから長野県で新築を建てるか検討している方は、ぜひ参考にしてください。
こちらは、長野県長野市に建てられた、白い外壁とカラフルな瓦屋根がおしゃれな新築住宅です。
南欧風の明るい雰囲気で、外観のアクセントとなる赤いポストの傍には、シンボルツリーとしてオリーブを植えています。
LDKは仕切らず、開放感が得られるように一部を吹き抜けにしています。
白をベースとしたシンプルな色づかいと木の温もりが感じられる、非常に居心地の良い空間に仕上がっています。
こちらは、長野県千曲市に建てられた、爽やかな白いガルバリウムの外観がおしゃれな新築住宅です。
南側にはタイルテラスが設けられていて、BBQなどのアクティビティを楽しめます。
日当たりが良く明るいLDKは、ホワイトを基調としたビーチリゾートスタイルに仕上がっています。
天井には高品質のスピーカーを設置し、臨場感たっぷりのTV鑑賞が楽しめます。
こちらは、長野県高山村に建てられた、ベージュとブラウンの2色の外観がおしゃれな新築住宅です。
内装はナチュラルテイストにし、木目とパステルカラーを組み合わせることで、さりげなく可愛らしい印象に仕上げています。
勾配天井になったリビングは、中心に小上がり畳を設けることで、空間に変化を生んでいます。腰掛けたりゴロゴロしたりしてリラックスする、書斎スペースとして使うなど、色々な用途で使える多目的空間に仕上がっています。
今回は、長野県の新築やリフォームで使える住宅補助金・助成金について、詳しくご紹介してきました。
長野県では、国が実施するものから長野県が実施するものまで、色々な種類の補助金を使える可能性があります。補助金を利用できれば、負担を抑えて理想的なマイホーム建築が実現できるでしょう。
ただし、各制度によって申請の条件や補助金額、申請期間などが異なるので、使用をご検討の際は、ホームページやお電話で詳細を確認するようにしてください。
田尻木材では「日本でいちばん素敵な笑顔が集まる工務店」を目指し、長野県で1世紀以上にわたり、数多くの新築・リフォームを手掛けてきました。
補助金の利用に関するご相談も承っておりますので、長野県で家づくりをご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
林野庁:「木材利用の促進について」の情報
国土交通省:「住宅・建築」の情報
国土交通省:「和の住まいの推進」の情報
国土交通省:「木造住宅・建築物の振興施策」の情報
国土交通省:「建築物省エネ法」の情報
経済産業省:「脱炭素社会に向けた住宅・建築物における省エネ対策等のあり方・進め方」の情報
国土交通省:「住宅ローン減税」の情報
長野県:「住まい」の情報
長野市:「住宅課」の情報
須坂市:「まちづくり課」の情報
中野市:「建築住宅係」の情報
千曲市:「住まい」の情報
上田市:「住まい」の情報